pythonbrewで構築するPython開発環境

pythonbrewvirtualenvを使ってPythonの開発環境を整えてみました。
ツールの詳しい説明は、リンク先を見てくださいということではぶきます。
続きました→ その2

対象

環境:LinuxやFreeBSDなど。Bourne Shell系(bash, ksh, zshは確認済み)
人:Pythonインタプリタのインストールを手動でしたくない上に複数のバージョンを切り替えて使いたい人。

1.pythonbrewのインストール

ざっくり言って、Pythonインタプリタのインストールを楽にするツールです。
これがないと、このエントリの意味が分からないので、とりあえずインストール方法の解説からしていきたいと思います。

以下のコマンドを実行すると、pythonbrew一式がインストールされます。

  
$ curl -kL http://github.com/utahta/pythonbrew/raw/master/pythonbrew-install | bash  

インストールが終わったら、有効化します。

  
$ echo "source ~/.pythonbrew/etc/bashrc" >> ~/.bashrc  
$ source ~/.bashrc  

以上です。
csh, tcshは、未対応です。ごめんなさい。

2.Pythonインタプリタのインストール

Python-2.6.6と3.2を使うという想定で、その2つをインストールします。
pythonbrewと打つのが面倒くさい人は、pybrewというショートカットコマンドを使えばいいと思います。

  
$ pybrew install -f 2.6.6 3.2  

-fはmake testをスキップするオプション。
仕様が変わりました。-nがmake testをスキップするオプションで、-fはmake testが失敗しても気にしないオプションになりました。
さっさとインストールを終えたい人は、-fと-nをオススメ。
makeをもっと早くしたい人は、-jというオプションもあるので試してみてください。ジョブ数が指定できます。

以上で、なにごともなければ、Python-2.6.6と3.2がインストールされます。

2011/0722 追記
ここから先に書いてる事は、その2で解説しているvenvというコマンドで置き換え可能です。
特に拘りがなければ、そちらの利用をオススメします。

3.virtualenvをインストール

いろいろする前に、Python-2.6.6の環境を有効にします。

  
$ pybrew switch 2.6.6  

これで、2.6.6環境のpythonやらpipをデフォルトで使うようになります。

virtualenvとvirtualenvwrapperをインストール。

  
$ pip install virtualenv virtualenvwrapper  

2.6.6環境にvirtualenvとその仲間がインストールされました。

続いてvirtualenvwrapperの設定をしますが、その前にPython-2.6.6と3.2へのシンボリックリンクをつくっておきます。
のちのち、楽をするためです。

  
$ pybrew symlink  

これで、py2.6.6, py3.2という名前のシンボリックリンクがつくられました。
ちなみに、なぜpy2.6.6みたいな名前か?
とくに意味はありません。
GitHubのIssuesに対応したらこうなりました。
つかいやすいので文句もありません。

もいっこシンボリックリンクを作成します。

  
$ pybrew symlink -d 2.6.6 virtualenvwrapper.sh  

これで、2.6.6環境のvirtualenvwrapper.shが、どの環境のvirtualenvwrapper.shよりも優先的につかわれます。

一応、VIRTUALENVWRAPPER_PYTHONの設定もしときます。
うっかりpybrew switch <別のバージョン>としたときもこれで安心。

  
$ echo "VIRTUALENVWRAPPER_PYTHON=py2.6.6" >> ~/.bashrc  

最後に、virtualenvwrapperを有効化します。

  
$ echo "source ~/.pythonbrew/bin/virtualenvwrapper.sh" >> ~/.bashrc  
$ source ~/.bashrc  

4.仮想環境を作成

それぞれ仮想環境をつくります。

Python-2.6.6の仮想環境をつくる。

  
$ mkvirtualenv -p py2.6.6 hoge1  

Python-3.2の仮想環境をつくる。

  
$ mkvirtualenv -p py3.2 hoge2  

シンボリックリンクが活きてますね。

5.なにかを開発

開発環境は、ととのいました。
あとは、つくりたいものをつくるだけです。

Python-2.6.6環境で何かつくるとき。

  
$ workon hoge1  

Python-3.2環境で何かつくるとき。

  
$ workon hoge2  

開発環境から抜けるとき。

  
$ deactivate  

以上、pythonbrewとvirtualenvの合わせ技で、Pythonの開発環境を構築するエントリでした。